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オーバーレイを用いた咬合誘導治療 ~正常なアゴの発育を促す矯正治療~
オーバーレイ(Overlay)治療とは第1乳歯臼歯、第2乳歯臼歯の上に金属、またはプラスチックのかぶせ物を装着することにより、下顎を正常な位置に誘導し、顎顔面の成長を正常な状態に促す咬合誘導治療です。
従来の顎外固定装置(頭にバンドなどをつける装置)や可撤式矯正装置(取りはずし式の装置)はお子様に対する負担が大きく、装置をつけていないと変化が見られないのが現状でした。しかしオーバーレイ治療は、見た目の問題や、取り外しといった手間がないので、お子様に対する負担がほとんどありません。
お子様の歯に装着するオーバーレイは、顎機能総合検査(CADIAX、骨格分析、模型分析など)から算出されたデータに基づいて、オーダーメイドで作成しています。
顎機能検査には、GAMMA Dental Software for Dentalと連動したキャディアックス下顎運動測定装置を使用します。
7歳9か月(男性)の症例
レントゲン分析
顎機能検査
模型分析と下顎位の決定、オーバーレイ作製
顎機能検査のデータをもとにオーバーレイをWAXで作成し、金属またはプラスチックにおきかえ完成します。
上顎前歯が唇側傾斜し叢生が認められます。
上下大臼歯関係はⅡ級で、臼歯部の咬合高径の不足が認められます。
下顎が前方適応でき上下大臼歯関係がⅠ級関係となるよう、顎機能検査に基づき下顎位を決定し、オーバーレイを作製後、装着しました。–垂直的コントロール
上の前歯4本にブラケット、左右第一大臼歯にバンドを付け、ワイヤーで歯並びを整えながら永久歯列のスペースを確保しました。–水平的コントロール
上顎4前歯と第一大臼歯を整える事で、緊密な永久歯の咬合状態を獲得する事ができました。
治療の費用
診断料:66,000円、治療費:360,580円(チェック料別途:5,500円/月)
メリット
顎外固定装置や、歯の内側全体に固定する複雑な装置(リンガルアーチ)を使用しません。
生え変わる乳臼歯にオーバーレイを装着し、6本の永久歯を整える事で、緊密な1級の永久歯咬合を獲得する事ができました。
将来のう蝕・歯周疾患・顎関節症の予防になると思われます。
デメリット
オーバーレイの装着当初、前歯でかみにくい。
治療期間/回数
36か月/50回
主訴
前歯の歯並びが悪い、歯のはえる隙間が不足しているので心配
検査方法
レントゲン、口腔内・顔面写真、歯列模型、顎機能検査
診断結果
上顎前歯唇側傾斜、上下大臼歯関係Ⅱ級、上顎永久歯萌出余地不足を伴う上顎前突症、臼歯部咬合高径(上下の顎と顎の間の高さ)の不足により、下顎が前方適応できていない事による下顎の後退症
治療方法
上下乳臼歯にメタルオーバーレイの接着、上顎4前歯と上顎第一大臼歯の整列、大臼歯関係Ⅱ級の改善と咬合の確立を行う
リスクと副作用
矯正力による歯の痛み、う蝕・歯肉炎の発生や進行等にリスクや副作用が考えられます。
治療の手順
1.両側2mm前方、6㎜高くなるよう作成したメタルオーバーレイを上下乳臼歯に装着し、下顎の前方適応をはかりました(治療期間を通して36か月)。
2.上顎4前歯と第一大臼歯にマルチブラケット装置を用いて、咬合平面・咬合高径のコントロール上顎第一大臼歯と前歯部の歯並びと嚙み合わせを整え、上顎犬歯のはえるスペースを確保しました(1のオーバーレイと同時進行で33か月)。
3.第一大臼歯の1級関係確立し、上下犬歯の萌出スペース確保でき、両側の小臼歯の嚙み合わせが問題なく確立できると予測できたため、治療を終了しました(38か月)。
7歳7か月(男性)の症例
レントゲン分析
顎機能検査
模型分析と下顎位の決定、オーバーレイ作製
顎機能検査のデータをもとにオーバーレイをWAXで作成し、金属またはプラスチックにおきかえ完成します。
上顎側切歯が唇側傾斜し叢生とスペースの不足が認められます。
上下大臼歯関係はⅡ級で、臼歯部の咬合高径の不足が認められます。
下顎が前方適応でき、上下大臼歯関係がⅠ級関係が確立できるよう、顎機能検査に基づき下顎位を決定し、オーバーレイを作製後、装着しました。–垂直的コントロール
上下の前歯4本にブラケット、上下の左右第一大臼歯にバンドを付け、ワイヤーで歯並びを整えながら永久歯列のスペースを確保しました。–水平的コントロール
4前歯と第一大臼歯を整える事で、緊密な永久歯の咬合状態を獲得する事ができました。
治療の費用
診断料:66,000円、治療費:331,540円(チェック料別途:5,500円/月)
メリット
顎外固定装置や、歯の内側全体に固定する複雑な装置(リンガルアーチ)を使用しません。
生え変わる乳臼歯にオーバーレイを装着し、12本の永久歯を整える事で、緊密な1級の永久歯咬合を獲得する事ができました。将来のう蝕・歯周疾患・顎関節症の予防になると思われます。
デメリット
オーバーレイの装着当初、前歯でかみにくい。
治療期間/回数
21か月/30回
主訴
左上の前歯が外側にはえている、永久歯の歯並びがうまくいくかどうか心配、上下共前歯の隙間が足りない
検査方法
レントゲン、口腔内・顔面写真、歯列模型、顎機能検査
診断結果
上顎側切歯唇側傾斜、上下大臼歯関係Ⅱ級、過蓋咬合、上顎永久歯萌出余地不足を伴う上顎前突症、臼歯部咬合高径(上下の顎と顎の間の高さ)の不足により、下顎が前方適応できていない事による下顎の後退症
治療方法
上下第二乳臼歯にメタルオーバーレイの接着、上下4前歯(8本の前歯)と上下第一大臼歯(4本の第一大臼歯)の整列、大臼歯関係Ⅱ級の改善と咬合の確立を行う
リスクと副作用
矯正力による歯の痛み、う蝕・歯肉炎の発生や進行等にリスクや副作用が考えられます。
治療の手順
1.両側2mm前方、8㎜高くなるよう作成したメタルオーバーレイを上下第二乳臼歯に装着し、下顎の前方適応をはかりました(治療開始から15か月)。
2.上下4前歯と上下第一大臼歯ににマルチブラケット装置を用いて、咬合平面・咬合高径のコントロールし上下第一大臼歯と前歯部の歯並びと嚙み合わせを整え、上下犬歯のはえるスペースを確保しました(1のオーバーレイ接着後2か月後より19か月)。
3.第一大臼歯の1級関係確立し、上下犬歯の萌出スペース確保でき、両側の小臼歯の嚙み合わせが問題なく確立できると予測できたため、治療を終了しました(21か月)。
7歳7か月(男性)の症例
レントゲン分析
顎機能検査
模型分析と下顎位の決定、オーバーレイ作製
顎機能検査のデータをもとにオーバーレイをWAXで作成し、プラスチックにおきかえ完成します。
上顎前歯が舌側傾斜し、側側歯のスペースの不足が認められます。
上下大臼歯関係はⅢ級で、臼歯部の咬合高径の不足が認められます。
下顎が後方適応できて上下大臼歯関係がⅠ級関係となるよう、顎機能検査に基づき下顎位を決定し、オーバーレイを作製後、装着しました。–垂直的コントロール
垂直的コントロールをしっかりと行うためにレジンオーバーレイの上にメタルオーバーレイを追加し、上下4本の前歯にブラケット、上下左右の第一大臼歯にバンドを付けワイヤーで歯並びを整え、永久歯のはえるスペースを確保しました。–水平的コントロール
上下4前歯と上下左右第一大臼歯を整える事で、緊密な永久歯の咬合状態を獲得する事ができました。
治療の費用
診断料:66,000円、治療費:302,500円(チェック料別途:5,500円/月)
メリット
顎外固定装置や、歯の内側全体に固定する複雑な装置(リンガルアーチ)を使用しません。
生え変わる下顎乳臼歯にオーバーレイを装着し、12本の永久歯を整える事で、緊密な1級の永久歯咬合を獲得する事ができました。将来のう蝕・歯周疾患・顎関節症の予防になると思われます。
デメリット
オーバーレイの装着当初、前歯でかみにくい。
治療期間/回数
36か月/55回(ブラッシングのみ別に来院あり)
主訴
受け口、歯のはえる隙間が不足しているので心配
検査方法
レントゲン、口腔内・顔面写真、歯列模型、顎機能検査
診断結果
上顎前歯舌側傾斜、上下大臼歯関係Ⅲ級、上顎永久歯萌出余地不足を伴う下顎前突症、臼歯部咬合高径(上下の顎と顎の間の高さ)の不足により、下顎が過剰に前方回転し適応している事による下顎前突症
治療方法
下顎乳臼歯にレジンオーバーレイの接着、上下4前歯(8本の前歯)と上下第一大臼歯(4本の第一大臼歯)の整列、大臼歯関係Ⅲ級の改善と咬合の確立を行う
リスクと副作用
矯正力による歯の痛み、う蝕・歯肉炎の発生や進行等にリスクや副作用が考えられます。
治療の手順
1.咬合高径が2㎜高くなるよう作成したレジンオーバーレイを下顎乳臼歯に装着し、下顎の前方適応をはかりました(治療期間を通して31か月)。
2.上下4前歯と上下第一大臼歯にマルチブラケット装置を用いて、咬合平面・咬合高径のコントロール上下第一大臼歯と前歯部の歯並びと嚙み合わせを整え、上下側切歯と犬歯ののはえるスペースを確保しました(1のオーバーレイより5か月遅れて開始し31か月)。
3.第一大臼歯の1級関係確立し、上下側切歯、犬歯の萌出スペース確保でき、両側の小臼歯の嚙み合わせが問題なく確立でたため、治療を終了しました(36か月)。